2022年のアカデミー賞授賞式でウィル・スミスが司会のクリス・ロックを壇上で平手打ちした件(BBCの記事)について、スミスの妻ジェイダ・ピンケットが語った記事で「聖なるビンタ」というパワーワードが登場。
https://anime.assaultlily-pj.com/
梨璃に冷たい言葉を返す夢結に楓が駆け寄ってビンタしようとするのを梨璃がブロック、一瞬虚を突かれた楓に夢結のほうからビンタ、楓もすかさず張り返すという、珍しい殺陣。
作品データ
TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(2018年)
https://ao-buta.com/
第3話『君だけがいない世界』
原作: 鴨志田一『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(電撃文庫刊)
監督: 増井壮一
脚本: 横谷昌宏
絵コンテ: 増井壮一
演出: 篠原正寛
作画監督: 宮崎詩織、三木俊明、石毛理恵
概要
「思春期症候群」により周囲の人間に認識されなくなってしまった桜島麻衣先輩。見えなくなると彼女に関する記憶も消えてしまう。しかも彼女を認識できない人はどんどん増えてゆき、眠る=意識がない状態で観測・認識ができなくなると忘れてしまうという仮説を示された主人公の梓川咲太はずっと寝ずに起き続けていようとするが試験勉強中に意識を失い遂に麻衣を忘却。翌日の試験問題から連想したテスト勉強の思い出をよすがに辛うじて記憶を取り戻す。
~の消滅が全校生徒の無自覚な無視に起因するのであれば、それを上回る存在理由を梓川が作り出せばいい。つまり全校生徒の無意識を梓川の愛が上回ればいいという話だ。
という科学部・双葉のアイディアに基づき、グラウンドからテスト中の校舎に向かって桜島先輩への告白を絶叫する咲太。
「……手を繋いで七里ヶ浜を歩きたい! バニーガールの格好だってもう一度見たい! ギュッと抱きしめてみたいし、キスだってしたいんだー!」
校舎の窓に鈴なりの全校生徒に向けて叫び続ける咲太の前に姿を現す麻衣先輩。
「(略)バカ。バカ咲太」
と一瞬、泣きそうな顔をしてから駆け寄って、抱き合うのかと思いきや力いっぱいビンタ(笑。
評価
衝撃度 (Impact): 90
どう見ても抱きつくと思われた流れからカウンター気味にビンタ。
なにげに全校生徒が見てる前というのもポイント高い。
表現力 (Expression): 90
ダッシュからフルスイングのビンタを1カットで。長い髪が流れるのも美しい。
実は前の第2話でも麻衣先輩は咲太にビンタしてるのだがその時とはSEが全然違うのもミソ。
感情度 (Emotion): 80
「なんで……」と言いかけた咲太に食い気味に「嘘つき! 忘れないって言ったじゃない!」とかぶせる。
リアクション (Reaction): 85
抱き留めるために手を広げて迎えようとしてたところにビンタなので、「え、なんで!?」と本気で驚いている。
破局度 (Catastrophe): 80
「~絶対に忘れないって」「……ごめん」「許さない」「ごめん」「絶対に許さない」「じゃあ、許してくれるまで離さない」「だったら一生許さない」「えー」「何よ、イヤなの? 私にここまで言わせておいて?」
さらに足を踏まれる(笑。
作品データ
TVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』(2018年)
http://steinsgate0-anime.com/
第23話『無限遠点のアークライト』
原作: 志倉千代丸 / MAGES.
監督: 川村賢一
脚本: 花田十輝
絵コンテ: 川村賢一
演出: 川村賢一
作画監督: 稲吉智重、稲吉朝子、木宮亮介、平村直紀
概要
最終回、牧瀬紅莉栖を助けられなかった世界線で、タイムマシンで未来から来たまゆりがまゆり本人に電話で思いを託す。
「オカリンの折れた心を、蹴っ飛ばしてでも立ち直らせて!」
「ただ名前を呼んだだけじゃ届かない!」
ショボくれた岡部が「無理だよ」「もう疲れた」などとこぼすのに対してまゆりはなんといきなりビンタ。
評価
衝撃度 (Impact): 90
「蹴っ飛ばしてでも」という未来の本人の上を行った点、そしてやはりあのまゆりが、という意外性を評価。
表現力 (Expression): 80
二人の間合いを足元の影で見せる演出など。
感情度 (Emotion): 70
普段のまゆりとの落差を考えてこれくらい。
リアクション (Reaction): 70
オカリンの芝居も悪くはない。
破局度 (Catastrophe): 100
これで発破をかけられた岡部はその後十数年を経てタイムマシンを完成させるに至り、シュタインズ・ゲートの世界線への到達を可能にしたわけだからその効果・影響は甚大である。逆の意味で最大評価とした。
AbemaTV 『日村がゆく!』 #49:バナナマン日村激辛リベンジ!カミナリがシャワーを浴びながら漫才!!
より、
水の抵抗がすごく大きいんです。
なので手でこうバーンときたエネルギーがほとんど水の抵抗で使われきってしまって、ほっぺたに当たる時にはほとんどエネルギーがないような状態になってしまう。そのために痛くないんです。
シャワーをドーッとかぶっていると、プールの中に入って浸かっているのと同じ状態になるので、それで痛くないということになります。(東京理科大学理学部 川村康文教授)
ホンマかいな。
インパクトの瞬間、摩擦がないと力が伝わりにくく滑って逃げやすい、みたいなことならわかるけどなあ。
番組内では実際に試して検証しているので(笑)リンク先を参照のこと。
作品データ
TVアニメ『つうかあ』(2017年)
http://twocartv.jp/
第5話『Reverse Grid』
監督: 田村正文
脚本: 高山カツヒコ
絵コンテ: 田村正文
演出: 田村正文
作画監督: 古谷梨絵
概要
2人乗りのレーシングサイドカーによる女子レース競技を描くアニメ。
レーシングニーラーにはステアリングがないので、ドライバーの担当するアクセルブレーキとサイドカー上のパッセンジャーによる体重移動のバランスで曲がる。ドライバーとパッセンジャー両者の信頼関係が命なので、自ずと各チームの百合展開みたいな流れになる。
Sっ気のあるドライバー村田いずみと、Mっ気のあるパッセンジャー鈴木なぎさは、筑波女子高等学校のペア。なぎさはいずみに奴隷のようにこき使われているが、不満をもらす事なく素直に従っていた。しかしこの二人の間にも何か距離感があるようで、別々の宿に泊まっていた。ある夜なぎさは、不思議な夢を見る。それは、自分といずみの立場が入れ替わった夢だった。
いつもギリギリのラインを攻めるドライバー村田いずみ。激しい走りに必死についていく鈴木なぎさ。二人の主従関係はドライビング中も同じである。いずみとなぎさは、幼稚園から小中高ずっと同じクラスで、ずっとなぎさはいずみの子分だった。そんななぎさの心境のゆらぎに、敏感に気付くいずみ。そしていずみ自身も、自分の心境の変化に気付き、戸惑いはじめる。
いずみの「子分」を自認するなぎさだが、4話冒頭では立場逆転して自分が女王様になっていずみをメイドとしてかしずかせる夢をみる。その微妙な心理的影響を感じたいずみは、地元三宅女子のチームとパートナーを交換して走るスワッピングを提案。ところがなぎさが別のドライバーとの走りを楽しんでいたのが気に入らないいずみはいきなりビンタして「なぎさ、私たち別れましょう」「もう口も聞きたくないわ」と言い放つ。
続いて5話冒頭では今度はそのいずみが立場逆転した女王様&メイドの夢をみる。いずみのあまりにも理不尽な仕打ちに、周囲はなぎさに「ガツンと言ってやれ」とけしかけるが、結局なぎさがいずみに謝って元の鞘に収まるのだった。
その後のタイムアタックでは、コース上に居た烏をなぎさが咄嗟の判断で避けてコースアウト。ショックで放心状態のいずみを、なぎさがヘルメットの上から叩いて正気づかせる。夢にまで見た(笑)下克上ビンタが意外なシチュエーションで実現。
ドライバーである自分の命もパッセンジャーのなぎさに握られていることを初めて実感したいずみは恐怖を覚えるが、なぎさは逆に自信を持って限界ギリギリまで攻める体勢を取る。その状態でスピードを緩めるとオーバーステアで曲がりきれないため、いずみはなぎさの要求に応えてアクセルを踏み込まざるをえない。いずみが自分のことを思って怖がっているのを感じ取ったなぎさは喜びに震えるのだった。
自他共に認める主従の二人が、絶対の信頼関係が問われるレース中の極限状況で初めて力関係が逆転する瞬間を意識するという倒錯ぶりが素晴らしい。